【就活×SIer】未経験から大手内定を勝ち取る方法~IT業界の実態と成功のカギ~(前編)
この記事では、IT業界の就活を考えている方や、SIerを志望する就活生に向けて、25卒(GMARCH出身)の学生の方の実際の体験談をもとに、成功のポイントや就活時期の進め方をご紹介します。
この記事を読むことで、就活のスタート時期から内定獲得までの流れが具体的にイメージでき、IT業界・SIerならではの魅力と必要な準備がわかるようになります。
未経験から大手に内定した学生の体験談をもとに解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1. はじめに:IT業界就活の全体像
IT業界は、さまざまな分野に細分化されていますが、そのなかでもSIer(システムインテグレーター)は「クライアントの課題をヒアリングし、システムの開発・導入を通じて解決へ導く」ビジネスを展開する企業です。IT企業の中でも業務範囲が幅広く、要件定義・プログラミング・プロジェクト管理など、多様なスキルが身につく業界として人気が高まっています。
とくに近年は企業ごとのDX推進需要やAI・ビッグデータなどのテクノロジーが急速に進化しており、IT関連職種への人材ニーズは高まり続けています。そのため、IT業界就活は今後も盛り上がりを見せると予想されます。
本記事では、25卒の大学生が未経験から複数の大手企業に内定を獲得した実体験を中心に、就活の流れや成功の秘訣をご紹介します。IT業界を志望している方にとって、非常に参考になるはずです。
2. 2年生の終わりから意識!就活スタートのきっかけ
実際に大手複数社から内定を得た大学生(以下、「インタビュイー」)の体験談では、「2年生の3月あたりに就活を漠然と意識しはじめた」とのこと。大学3年生になると周囲でも就活の話題が増えるため、自然と意識が向くようです。
しかし、この段階では「何をすればいいのかわからず、実際の行動には移せていなかった」と言います。学校主催の就職支援講座やセミナーに参加して、どんな業界があるのか、自己分析や学チカ(学生時代の取り組み)をどのように書けばいいのか、といった基本的な情報を少しずつインプットすることで、就活を少しずつ「自分ごと」にできるようになったようです。
2年生から意識しておくメリット
- 自己分析や学チカの準備期間が増える
- インターンに早めに参加しやすくなる
- 気持ちの余裕が生まれ、業界研究が丁寧にできる
特にIT業界では、夏~秋に実施されるインターンシップが多い傾向にあります。早めに就活を意識しておくことで、応募に必要なエントリーシート(ES)やWebテストなども見据えて計画的に準備ができるため、後々の就活本番で有利になる可能性が高まります。
3. 学チカ(学生時代の取り組み)の作り方と完成までの道のり
就活を始めると、ほとんどの企業で最初に求められるのが自己PRや学チカです。多くの就活生はまずここで頭を悩ませることになります。
作成の流れ
- 自分史を振り返る
小学校・中学校・高校・大学の各時期に取り組んだことや印象的なエピソードをリストアップします。バイトやサークル、趣味など日常レベルの行動でも「なぜそれをしていたのか」「どう頑張ったか」を抽出することが重要です。 - エピソードを深堀りする
「具体的にどんな行動をとり、どんな結果を得たか」を整理します。根拠や数値などを入れると説得力が増し、企業に伝わりやすくなります。 - 第三者にチェックしてもらう
文章がわかりやすいか、論理の流れは自然か、など自分だけでは気づかないポイントを周囲に確認してもらうことで、より完成度が高まります。
インタビュイーも最初は「自分でうまく書けたと思っても、周りから見るとイマイチな文章だった」と苦労していました。6月に初稿を作成し、先輩や支援者に添削してもらいながらブラッシュアップを重ねて、10月~11月頃にようやく納得できる形になったそうです。
早めに固めるメリット
- インターン応募のエントリーシートにも活かせる
- 本選考時の志望動機作成が楽になる
- 就活の軸(自分が何をしたいか)が明確になる
4. インターンシップの重要性と活用法
多くの学生が就活の中で重視するインターンシップ。特にIT業界では夏インターンが6~7月に募集・選考を行うケースが多いですが、エントリーシートやWebテストの対策が十分にできないまま突入すると、書類選考やテストで落ちてしまうこともあります。
インタビュイーも夏インターンには苦戦し、抽選型や特別選考のないプログラムに少し参加できた程度だったそうです。しかし、そこで落ち込まず、9~10月実施のインターンに挑戦。実際にSIerのワークを体験できるプログラムに参加し、自分に合っているかをより深く理解することができました。
インターンで得られるメリット
- 業務内容の理解が深まる
- 働くイメージが具体化し、志望動機に活かせる
- 企業の担当者との交流で情報収集ができる
インタビュイーが参加して有益だと感じたのは、「事業内容をレクチャーしたあと、ワーク型のグループワークを行うプログラム」でした。実際に手を動かすことで、自分が楽しめそうか、向いているかがわかりやすくなるため、IT企業のインターンではプログラムの中身をよく確認して応募することが大切といえます。
5. 未経験からSIerに進むまでの流れ
インタビュイーは、大学で多少プログラミングに触れる授業があったとはいえ、ほぼ「未経験」に近い状態でした。にもかかわらず、複数の大手SIerから内定を得られたのには、以下のポイントが大きく関わっています。
- 「早めにIT・SIerに興味を持っていた」
学部が情報寄りだったこともあり、なんとなくIT業界に進むだろうという意識が早めに芽生えていました。自分なりに「IT業界にはどんな分野があるのか」「SIerって何をするのか」を調べ、9~10月頃からは完全にSIer中心の就活へ切り替えました。 - 「他者の課題を解決する仕事が好き」
SIerの特徴は、クライアントの要望や課題をシステムで解決すること。インタビュイーは「人の役に立つ、サポートする」という経験にやりがいを感じていたため、この点が自己PRや学チカにも活かせました。 - 「早期に基本情報技術者などの学習をスタート」
ITの基礎を学べる資格試験は独学でも取り組めるので、興味・意欲の証明にもなりやすいです。面接で具体的に学んだことや面白かったことを話すと、「IT業界への意志が強い」と評価されるケースがあります。
6. SIerを目指す理由・向いている人&向いていない人
IT業界と一口に言っても、Web系や自社サービス開発、受託開発など多岐にわたります。そのなかでSIerは、クライアントと伴走しながらシステム導入・運用を進める点が特徴。インタビュイーも以下のように語っています。
「相手の課題を解決することにやりがいを感じる人は、SIerが向いていると思う」
「学ぶことが好きで、常に知識をアップデートできる人がやりがいを感じやすい」SIerに向いている人
- 学習を継続できる人
SIerは技術進歩が早い業界なので、新たなシステム・プログラム・インフラなどをキャッチアップすることが求められます。学習習慣があり、興味を持って新しい知識を身につけられる方は適性が高いでしょう。 - 他者のサポートや課題解決に喜びを感じる人
SIerはクライアント企業の状況を正しく理解し、課題を明確化し、最適なシステムを設計する仕事です。コミュニケーション能力が求められ、相手の立場に立てることが大きな武器になります。
SIerに向いていないかもしれない人
- 学ぶことより単純作業を好む人
技術進歩が速い業界であり、プロジェクトごとに新しい知識が必要になります。常に学ぶ姿勢がないと、成長についていけずミスマッチになる可能性があります。 - 人とのやりとりが極端に苦手な人
プログラミングだけをする場面もありますが、SIerは上流工程でクライアントと打ち合わせを重ねたり、要件定義を行うことも多いです。人と話すことにまったく興味を持てない場合は、別の開発職のほうが合うかもしれません。
7. 内定獲得実績:大手企業内定のポイント
インタビュイーは最終的に、日立システムズ・電通総研・日立ソリューションズ・トランスコスモス・TIS・ベンチャー系企業など、複数社から内定を得ました。就活本番に入ったのは3年生の6月頃からで、本格的にES(エントリーシート)やWebテストを対策したのが10月~11月というタイミングです。
成功の秘訣
- 周囲の力を積極的に借りる
- 先輩や学校の就職支援、知人などにES添削や面接練習を依頼
- 自己流にこだわらず、フィードバックを素直に取り入れる
- インターンシップを経験しておく
- 書類選考が難しい夏インターンに落ちても、秋~冬インターンで巻き返し可能
- 実際のSIer業務に触れるワーク型プログラムに参加し、志望度を高める
- 業界研究+資格勉強でIT知識をアピール
- 基本情報技術者試験などを勉強している姿勢をPR
- 業界全体の動向を押さえておくと、面接でも深い質問に回答しやすい
8. まとめ:学習継続と他者貢献マインドが鍵
未経験からIT業界、特にSIerで内定をつかみ取るためには、早めに業界研究や学チカ作りを始めることが重要です。インタビュイーの体験談から、次のポイントを改めて整理しましょう。
- 就活の意識は2年生の終わり頃からでも十分早い
早い時期に自己分析や学チカ作成を進めることで、夏インターンや秋以降のインターンにスムーズに応募できる。 - インターンに積極的に挑戦し、業務イメージを具体化する
書類選考が通らなくても、抽選制やワンデーのプログラムなど、実務を体験できるチャンスを積極的に探す。 - SIerを目指すなら学び続ける姿勢と他者視点が大切
技術革新が早いIT業界において、勉強を続けるモチベーションがあるかどうかがポイント。他者の課題を解決する働き方にやりがいを感じる人は、SIerとの相性が良い。 - 周囲のアドバイスを取り入れてES・面接対策を徹底する
自己満足で終わらず、先輩や就職支援担当者からのフィードバックを受け取り、何度もブラッシュアップする。
これらのステップを踏みつつ、自分自身が何をしたいのか、なぜIT業界・SIerなのかを明確に言語化できれば、本番の選考でも印象的なアピールができるはずです。早い段階での情報収集と準備が、就活本番を大きく左右します。興味のある企業のインターン情報や募集要項を見逃さずにチェックし、ぜひ行動を始めてみてください。
T業界・SIer就活は、あくまで一例にすぎませんが、未経験からでもしっかり準備を進めれば、大手企業への道は十分に開けています。あなたが望むキャリアを実現するためにも、今回の体験談を参考に、早め早めの行動を心がけてみてください。