【SIer業界に決断するか悩んでいる方必見!SIer業界とIT業界への決断方法】職種・業種の選び方を徹底解説
この記事では、就活中の皆さんが「SIerなどのIT業界に進むべきかどうか」を判断するうえで役立つ情報をまとめています。特に「自分に合った職種や業種が分からない」「ITに興味はあるけど不安が残る」という方に向けて、職種と業種の切り分け方や、最終的にSIer業界がどのような人に向いているのかを詳しく解説。
この記事を読むことで、自分が本当に目指すべきキャリアの方向性がクリアになり、SIer業界やIT分野を視野に入れた就活を後悔なくスタートできるようになります。
目次
1. ファーストキャリアは「職種」×「業種」で考える!
1-1. なぜ就活で「軸」が必要なのか
就活をしていると、「とりあえず大手を狙う」「なんとなく興味がある業界に応募する」といった曖昧な方針になりがちです。しかし、ファーストキャリアは今後の人生を左右する大切な選択。しっかりと考えて決めないと、就職後に後悔してしまうかもしれません。
そこで重要になるのが、「職種」と「業種」を掛け合わせて検討するというアプローチです。たとえば同じ航空業界でも、整備士と客室乗務員、営業で役割はまったく異なります。ですから「業界」だけでなく、「職種」という軸を明確にして自分に合った仕事を探すことが大切なのです。
1-2. 取りうる選択肢を「網羅」してから絞る
就活を始めたばかりのころは、「IT業界やSIerが気になるけど、本当にここ一本でいいのか…」と悩むことがあるでしょう。結論から言うと、まずは多くの選択肢を一度に俯瞰してみるのがおすすめです。
10の選択肢から1つに決めるより、100の選択肢を見渡してから1つに決めるほうが、後悔の少ない決断に結びつきやすいからです。
最初に幅広く見たうえで、「職種」「業種」の2軸で絞り込み、最終的に納得のいく道を選択しましょう。以下では、そのプロセスを具体的に解説していきます。
2. まずは職種を決めよう:3つの大分類で考える
2-1. 職種のほうが選択肢が少なく、仕事の中身に直結する
業界はあらゆる分野に存在しますが、職種にはある程度パターンがあります。就活で混乱しないためにも、「職種のほうがシンプルである」という視点から先に職種を決めたほうがよいでしょう。
自分が「何をする仕事を望むのか」を優先して考えると、結果的に後悔の少ない道を選べます。
2-2. 大きく分けると「物を売る」「物を作る」「それ以外」の3つ
世の中の職種をざっくりと分けると、以下の3分類に収まります。
- 物を売る仕事(営業職、販売職、マーケティングなど)
- 物を作る仕事(技術職、研究職、エンジニア、デザイナーなど)
- それ以外の間接部門(人事、経理、総務、法務などのバックオフィス職)
この3つのどれを自分がしたいのか、もしくはどれが自分に向いていそうかを考えることで、職種選びが少しずつクリアになっていきます。
3. 「物を売る仕事」と「物を作る仕事」の魅力と特徴
3-1. 営業やマーケティングなど「物を売る仕事」
物を売る仕事というと、「売り込みがきつい」「飛び込み営業がつらそう」というイメージを抱く人もいるかもしれません。しかし実際には、クライアントの課題を解決するコンサルティング要素を含むケースが多く、提案力やコミュニケーション力が求められます。
- 新卒枠も多い
大企業・中小企業を問わず、営業や販売のポジションは必ず必要とされるため、比較的募集が多いのが特徴です。 - 会社の利益に直結しやすい
自分が成約を取った分だけ会社の売上につながるため、インセンティブ報酬が期待できる企業も。短期間でキャリアアップを狙いやすい側面があります。 - マーケティング職
営業よりもさらにデータ解析や戦略立案に強みを持つ仕事ですが、新卒枠が少なく、競争が激しい傾向です。数字に強い、ロジカルシンキングが得意といった人材が好まれます。
3-2. エンジニアや研究開発など「物を作る仕事」
こちらは、研究職や技術職、システムエンジニア、デザイナーなどが該当します。理系で研究経験を積んだ人には専攻分野を活かせるチャンスが多いですが、文系出身でもIT分野のエンジニアなら比較的門戸が広い場合があります。
- IT・SIer業界は未経験OKも多い
プログラミング経験がなくても、入社後に研修を行う企業が増えています。特にSIerは、システム開発と顧客提案の両方を行うケースが多く、物を売る仕事と物を作る仕事の両面を経験できるのが特徴。 - 手に職をつけられる
エンジニアスキルや研究開発スキルを身につければ、将来的にキャリアアップや転職の選択肢が増えやすいメリットがあります。 - ものづくりが好きな人は適性大
「何かを形にする」「プロジェクトを通じてシステムを完成させる」など、達成感を得やすい仕事です。
4. バックオフィス職はなぜ敬遠されがちなのか?
4-1. 間接部門が抱えるリスク
人事・経理・総務・法務などのバックオフィス職も社会には欠かせません。しかし、就活において新卒の募集枠は限られるうえ、「企業のコスト削減対象になりやすい」という側面があります。
- 利益を直接生まない分、リストラや外部委託対象になりやすい
- AIやRPAなどの自動化技術で削減が進む
これらの事情から、新卒採用数も多くはありません。もちろんバックオフィスでも貴重な役割はたくさんありますが、「積極的にキャリアを築きたい」「就活の幅を広げたい」と考える場合は、まずは営業や技術職などを優先的に検討するのがおすすめです。
4-2. 転職でキャリアチェンジする人が多い
バックオフィスでキャリアを始めたいなら、転職時に専門スキルを活かす道を考える人も多いのが現状。未経験からいきなり人事や経理で募集されるケースは少なく、むしろ「営業やエンジニアを経験してから社内異動」というパターンが見られます。
ファーストキャリアであれば、キャリアの幅が広がりやすい職種(売る仕事、作る仕事)を選択する方が無難だという意見も多いのです。
5. 業種選びのススメ:東証33業種を俯瞰してみよう
5-1. 上場企業の業種区分「東証33業種」
次に考えるべきは「業種」です。職種がある程度固まったら、どの業界でその仕事をするかを検討しましょう。日本の上場企業は「東証33業種」に分類されており、大まかに以下のように分かれています(例:建設業、電気・ガス業、情報・通信業、サービス業など)。
- 興味が湧かない業種はどんどん除外
一気にすべてを理解するのは大変ですが、「漁業・農林業はちょっと違うかも」「鉄鋼や化学は興味が薄い」など、自分の嗜好に合わなそうな業種を除外していくと、自然と候補が絞れてきます。 - サービス業は幅広い
いわゆる“その他”の枠組みになるため、人材サービス、IT関連、コンサルティングなど多種多様。サービス業とだけ書いてあっても、その内訳をしっかり調べましょう。
5-2. 就活生の人気業種データ
以下の調査によると、IT・情報通信とサービス業が上位を占めています。
人気業種データ(出典:キャリタス就活 学生モニター2025 調査結果
ここで注目したいのは、IT・情報通信業が常に上位をキープしていること。ITを活用しない企業は今や少なく、今後ますます需要が高まることが予想されます。将来的なキャリアアップを考えるうえでも、成長産業を狙ったほうが安定しやすい傾向があります。
6. 成長産業を狙うメリット:IT・SIerが注目される理由
6-1. 川の流れに逆らわず、成長市場へ
どれだけ優秀な人でも、衰退する業界に属してしまうと個人の努力だけでは限界があるケースがあります。出版や従来型の製造業など、一部の業界では需要が年々減少している現実もあるでしょう。
一方、ITやSIerは社会のデジタル化に伴って、さらに大きな成長が見込まれる分野といえます。ここで得た技術や経験は他産業にも応用可能であり、キャリアチェンジもしやすいのが利点です。
6-2. SIer業界の魅力:「売る×作る」が混在
SIerとはシステムインテグレーターの略称で、企業や官公庁などのクライアントにITシステムを提案・導入・保守まで行う企業です。システム開発そのもの(物を作る)だけでなく、クライアント企業へのアプローチ(物を売る)の要素も絡んでくるため、「自分の作ったモノが世の中の役に立っている」と実感しやすいのが特長です。
- 営業ほどガツガツはやりたくないが、手に職も欲しい
- ITに興味はあるが、プログラミング初心者でも挑戦してみたい
- 業務を通じてロジカルシンキングや提案力も鍛えたい
こうした人にはSIer業界が非常にフィットするといえます。未経験でも研修やOJTを通じて成長できる制度が整った企業も多いので、「自分は文系だけどITをやってみたい」という就活生にも門戸が開かれています。
6-3. 高い将来性と求人ニーズ
ITシステムは今やあらゆる業種で活用されるため、SIer企業には常に案件が舞い込む構造になっています。大手企業向けの大規模システムから、中小企業向けのクラウド導入支援まで、案件の幅も広いです。
デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する現在、SIerの役割はますます注目されており、就職してからも継続的に学びとキャリアアップが期待できる環境があります。
7. まとめ:SIerを含むIT業界が合うタイプとは?
7-1. こんな人に向いている!
- 営業・販売ほど「売ること」に特化したくはないが、提案力も培いたい
- 理系専攻でないけれど、ものづくりやシステム開発に興味がある
- 成長産業で将来的なキャリアパスを豊富に描きたい
- 「手に職」+「コミュニケーション力」の両方を活かせる仕事を求めている
SIer業界は、物を売る・作るの両要素があるため、自分の得意分野や志向を掛け合わせながらキャリア形成しやすい環境です。IT業界でありながら、丸腰で始めても企業によってはしっかりサポートしてくれます。
7-2. ファーストキャリアは成長産業×適正職種の掛け算が大事
就活の段階で迷うのは当然のこと。ですが、「自分はどんな仕事をしたいのか(職種)」「将来性のある業界はどこか(業種)」の2軸を明確にしておくと、後で大きな後悔を残さずに済みます。
SIerを含むIT業界は、技術革新が早く、幅広いビジネス領域と連携しやすい強みがあります。どの業界に進むとしてもITの要素は避けて通れない時代ですから、この機会にSIerという選択肢を検討してみるのも有力な手です。
7-3. 次のアクション:業界一覧と職種一覧を見比べよう
今回紹介したように、まずは職種を3分類(売る・作る・バックオフィス)に分解して考えるのがおすすめ。そのうえで、東証33業種をざっと眺めてから、自分が本当に興味の持てる業界をさらに絞ってみてください。
- ピンとこない業種は早めに除外
- 少しでも興味があるなら、企業の募集要項や事例をチェック
- IT/SIer分野を候補に入れるなら、実際の企業サイトや説明会に参加してイメージを広げる
こうして選択肢を減らしながら最終決定に近づくと、「やっぱりSIerでやっていきたい!」「他の業界のほうが合いそうだ」と自信をもって言えるようになるはずです。
記事のまとめ
- まずは職種(売る・作る・バックオフィス)を決めてみる
- 営業やマーケ、エンジニアなど、具体的なイメージを持つ
- 業種(33業種)を俯瞰し、興味がなければ除外していく
- IT・情報通信は引き続き成長マーケットで人気も高い
- SIer業界は営業×技術のハイブリッド型で未経験者にも門戸が開かれている
- 成長産業かつ「手に職」も狙いやすい
- ファーストキャリアで後悔しないためには、なるべく成長市場を狙おう
- 衰退業界は自分の努力だけではどうにもならない部分もある
就活は悩みや不安がつきものですが、しっかりと「職種×業種」の軸を押さえたうえで行動を起こせば、自分に合った最適解を見出しやすくなります。もしITやSIerの分野に少しでも興味があるなら、今回ご紹介した視点をヒントに、ぜひ前向きに検討してみてください。