【SIer志望必見】面接で必ず聞かれる「なぜIT業界?」への最強回答術
この記事では、SIerをはじめとするIT業界への就職・転職活動において、面接官から高確率で聞かれる「なぜIT業界(あるいはSIer)を志望しているのか」という質問への効果的な回答方法を解説していきます。
この記事を読むことで、以下のメリットが得られます。
「なぜIT業界(SIer)か」を自信をもって答えられるようになる
面接官の本当の意図を踏まえた説得力のある回答ができる
IT業界(SIer)への理解を深め、自分のキャリアビジョンを明確に打ち出せる
ぜひ最後まで読んでいただき、IT業界やSIerを志望するうえで最大限のアピールができる状態を目指しましょう。
目次
1. 面接官の真の意図を理解しよう
就職や転職の面接では、「なぜうちの業界を選んだのか」という質問が頻出です。IT業界やSIerの場合も例外ではありません。面接官がこの質問をする理由を正しく理解することで、より効果的な回答を準備することができます。
面接官が見ているポイント
- 長期的に活躍できる人材か
- 仕事を通じて、どのような価値を生み出してくれるのか
- 自社や業界に対して、どの程度の熱意を持っているのか
結局のところ、企業(特にSIer)側は「この候補者は入社後も意欲的に成長して、安定的に活躍してくれるかどうか」を見極めようとしています。そのため、「SIerで長く働ける理由」や「自分のキャリアビジョンがIT業界(SIer)と合致しているか」を示すことが重要です。
2. IT業界(SIer)への興味を持ったきっかけ
まずは、「なぜIT業界に興味を持ったのか」という起点を明確にする必要があります。きっかけそのものは大きく分けると以下のようにさまざまです。
- 学生時代の授業やオンライン学習でITの可能性に触れた
- アルバイト先でITツールが導入され、生産性が向上するのを目の当たりにした
- 就活イベントや企業説明会でIT企業(SIer)のプレゼンを聞いて興味が湧いた
これらはあくまで一例ですが、重要なのは「自分自身の体験に即して、ITの可能性・魅力を実感した瞬間」を具体的に示すことです。面接官に納得してもらうには、単に「ITはこれから伸びるから」では説得力に欠けます。
きっかけ例:アルバイトでのIT導入体験
たとえば、飲食店でアルバイトをしている時にタブレット端末で注文を受けるシステムが導入されたとします。導入前は、お客さんから口頭で注文を受け、それを手書きで紙に記入し、キッチンにオーダーを通していたため、時間がかかったり、注文ミスが起こりやすかったりしました。しかし、タブレット導入後は業務が格段に効率化され、ミスも激減した——こうした体験は、ITがもたらす「実利的な価値」をわかりやすく示す絶好のエピソードになります。
きっかけを面接で伝えるポイント
- 自分がそのときに何を感じたのか
- 具体的にどんな行動や思考の変化があったのか
これらをセットで語ると、IT業界やSIerへの興味がリアルに伝わります。
3. 実感レベルを高める:主体性が伝わるエピソードを用意する
きっかけを話すだけでは、まだ「IT(SIer)ってすごいよね」とサービスの“消費者”の立場にとどまってしまう可能性があります。そこで大事なのが、「実感レベルを高めるエピソード」を加えることです。すなわち、自分が主体的にITを使って価値を生み出した経験を話せると、面接官に対して大きな説得力を持ちます。
受動的なエピソード vs. 主体的なエピソード
- 受動的なエピソードの例: 「オンライン授業を受けていてITの便利さを感じました」
- 便利さを“享受”しているにすぎず、仕事でどう活かすかが見えにくい。
- 主体的なエピソードの例: 「飲食店のアルバイト先でタブレット導入を機に、他の業務もITを使って効率化できないかと考え、Excelのマクロ機能を勉強して日報作成を自動化しました。結果、同僚にも広まり、店舗全体の業務が改善されました」
- 自分が能動的に動いて“価値提供”した事実をアピールできる。
後者のようなエピソードを語れると、「IT(SIer)で働く=社会に新たな価値を提供する」という仕事の本質に近い部分まで踏み込んでいると面接官に伝わります。これにより、「ただ便利さを享受したいだけではなく、ITの力を使って何かを変えていきたい」という熱意と行動力を示せるのです。
4. キャリアビジョンとSIerの結びつき
続いて、なぜIT業界の中でもSIerを選ぶのかという点を明確にしていきましょう。キャリアビジョンを描く際には、下記のような流れで考えると整理しやすくなります。
- 過去:ITに興味を持ったきっかけ(先ほどのエピソード)
- 現在:主体的にITを活用する中で得た知識やスキル、学び
- 未来:IT業界、特にSIerでどう成長し、社会にどのような価値を提供するのか
SIerだからこそ実現できるキャリア
SIer(システムインテグレーター)は、クライアント企業に対してシステムの提案や設計、開発、運用までを一括して担う立場にあります。したがって、業務効率化やDX、ビジネスモデルそのものの変革など、多種多様な課題解決に携われるのが大きな特徴です。以下のようなキャリアビジョンが描けるなら、「SIerでなければ成し遂げにくい目標」として説得力を持たせられます。
- プロジェクトマネージャーになり、大規模なシステム開発を統括したい
- 要件定義から設計・開発・運用まで一貫した経験を積んで、総合的なITコンサルタントを目指したい
- 幅広い業界のクライアントと協業し、社会全体のDXを推進していきたい
「最終的に、こういう社会の問題を解決したい」という大きな目的意識を示し、そのためのキャリアをSIerで積むのだ、という流れを描けば、面接官にも強く響きます。
5. 具体例:SIerとして社会に価値を提供する流れ
ここでは、SIerで実際に価値を提供していくイメージを例として示します。あなたが面接で語るときも、この流れを意識すると具体的かつ分かりやすいです。
- 課題の把握(要件定義)
- クライアント企業が抱える問題点や目指すビジョンをヒアリング。
- ビジネスプロセスを理解し、IT導入による改善策を検討。
- 設計・開発
- 要件を基に、最適なシステムのアーキテクチャや機能を設計。
- 実際の開発やテストを行い、クライアントの業務フローに沿ったソリューションを構築。
- 導入・運用サポート
- 納品したシステムが現場できちんと動くようにサポートを行う。
- 運用しながら改善点を見つけ、システムをアップデートしていく。
- ビジネス全体のDX推進
- システム導入のみならず、デジタル技術によってビジネスモデルを変革し、クライアント企業の新たな収益源やサービスを生み出す。
- 業務効率化だけでなく、新規事業立ち上げなどの支援にも関われる。
この一連の流れは、IT業界の中でも特にSIerが担う役割として重要です。プロジェクトを通じてクライアント企業の問題解決に深く貢献し、その先にあるユーザーや社会全体に大きなインパクトをもたらす——こうしたビジョンを具体的に語れると、「IT業界(特にSIer)で働きたい理由」に説得力が加わります。
6. まとめ:一貫性と深さで志望動機を強化しよう
ここまで、「なぜIT業界(SIer)か」と聞かれたときの回答の組み立て方をお伝えしてきました。要点を整理すると、以下の3ステップがポイントです。
- 過去(きっかけ): 具体的なエピソードで、ITに興味を持った経緯を語る
- 現在(実感レベル): 自分が主体的にITを活用・学習してきたエピソードを用意し、「価値提供」に喜びを感じている姿勢を示す
- 未来(キャリアビジョン): SIerで得られる経験を通じて、社会にどんなインパクトを与えたいかを描き、その実現にIT(SIer)が不可欠であることを強調する
企業側が求めるのは、「ロジックだけ」ではなく、「本当に本人が腹落ちしているか」という点です。IT未経験の文系学生や異業種からの転職を目指す方であっても、以下を意識すれば説得力を高められます。
- 実際に取り組んだ小さなITプロジェクトの事例(Excelの活用や簡単なプログラミングなど)
- 将来やりたいことをSIerという立場からどのように実現したいかを熱意をもって語る
一貫性や深さが欠けていると、「それ、他の業界でも良いのでは?」と思われてしまいがちです。逆に、しっかりと一貫性をもって「SIerでなければいけない理由」を示せるなら、面接官からは「この人は本気でSIerとしてのキャリアを考えているな」と評価されるでしょう。
最後に
IT業界、とりわけSIerへの就職・転職では、今後ますます多様なプロジェクトや新しい技術の導入が進んでいきます。志望動機を考える際には、自分のやりたいこと・社会が必要としていること・IT(SIer)が提供できる技術的アプローチの三つを結びつけてみてください。
- 自分は何を実現したいのか
- その実現にITがどう活きるのか
- そして、それがクライアントや社会にどんな価値をもたらすのか
この3点をしっかり押さえておけば、どんな面接官からも納得を引き出せるはずです。ぜひ、上記のポイントを踏まえて志望動機をブラッシュアップし、SIerの面接に臨んでみてください。応援しています。