アプリケーションエンジニアとは?システムエンジニアの中の役割を徹底解説
この記事では、システムエンジニア(SE)の中でも「アプリケーションエンジニア」に焦点を当て、その仕事内容や適性、就活のポイントを詳しく解説します。システムエンジニアには、インフラエンジニアやプロジェクトマネージャーなどさまざまな種類がありますが、その中で「業務SE」とも呼ばれるアプリケーションエンジニアについて詳しく知り、自分に合ったキャリアの選択に役立ててください!
目次
1. アプリケーションエンジニアとは?業務SEとの関係と役割
アプリケーションエンジニアは、システムエンジニア(SE)の中でも「業務SE」と呼ばれることが多い職種で、主にお客様の業務プロセスを効率化し、課題を解決するためのシステムを設計・開発する役割を担います。
主な役割
- お客様の要件をヒアリングし、業務を分析
- 業務課題を解決するシステムの設計
- プロジェクトの仕様調整と進捗管理
アプリケーションエンジニアは、お客様と密接に関わりながら、ITを活用してビジネス課題を解決するエンジニアリングの中核を担います。
2. 家作りに例えるアプリケーションエンジニアの仕事内容
アプリケーションエンジニアの仕事は、家を建てる工程に例えると分かりやすいです。以下は、家作りの各ステップに対応する業務内容です。
(1) コンセプトとニーズのヒアリング
家を建てる際に最初に行うのは、住む人のライフスタイルや希望をヒアリングすることです。同様に、アプリケーションエンジニアもお客様のニーズをヒアリングし、システムを作る目的や要件を明確にします。
例
- 家作り:二世帯住宅なのか、単身向け住宅なのかを確認。
- システム開発:新規事業のための開発か、コスト削減のための開発かなど目的を把握。
(2) デザインと構造設計
次に、家の外観や間取りをデザインします。同じように、システムの画面構成や全体の構造を設計します。
例
- 家作り:外観、間取りやデザインを決定。
- システム開発:画面レイアウトやユーザーインターフェースを設計。
(3) 設備の配置と仕様決定
家の内部にどんな家具や設備を配置するかを決めます。アプリケーションエンジニアの場合、画面上のボタンの配置や、操作後の具体的な処理内容を設計します。
例
- 家作り:キッチンや浴室の内部の仕様を決定。
- システム開発:ボタンの動作やデータ処理の内部ロジックを設計。
3. システム開発プロセスにおけるアプリケーションエンジニアの具体的な業務
アプリケーションエンジニアの仕事は、次のようなプロセスに基づいて進行します。
(1) 要件定義
お客様の課題やニーズを整理し、解決のための要件を明確にします。
(2) 基本設計
要件定義をもとに、システムの構造を設計します。この段階でシステムの全体像を形にします。
(3) 詳細設計
基本設計をさらに具体化し、内部処理ロジックやデータベースの詳細を設計します。
(基本設計と詳細設計でどこまでの設計をするかの範囲は、企業ごとによって異なるケースがあります)
(4) テストと導入
設計通りにシステムが動作するかを確認し、必要に応じて修正。その後、実際の業務に適用します。
4. アプリケーションエンジニアに向いている人の特徴
向いている人
- 業務改善や課題解決に興味がある人
お客様の業務に入り込み、効率化や改善を図りたい人に最適です。 - 業界知識を深めたい人
特定の業界(金融、製造、小売など)の知識を深めながら、ITを活用した課題解決を目指せます。 - お客様とのコミュニケーションが得意な人
顧客と直接やり取りをしながら、ニーズをシステムに落とし込むためのコミュニケーション能力が重要です。
5. 業界選びのポイントと注意点
業界選びのポイント
- 興味のある業界を選ぶ
例えば、金融業界に興味がある場合、その業界でのアプリケーションエンジニアとして働くと業務知識を得られるだけでなく、キャリア形成にも有利です。 - 学べるスキルを重視
ITスキルだけでなく、業界知識を深めることができる環境を選ぶのがポイントです。
注意点
- 業界特化のリスク
1つの業界に深く関わるため、インフラエンジニアのようなどんなシステムでも必ず必要なスキルに比べると、他業界へのソリューションを提供しているエンジニアとしての転職が難しくなる可能性があります。
6. アプリケーションエンジニアとして就活を成功させるための具体的アドバイス
(1) 自己分析を深める
- 具体的に志望する業界を決める
自分の興味やスキルに基づき、業界を絞りましょう。 もし業界にこだわりがない場合は、特に気にする必要はないので、別の観点で重要だと思う軸を作りましょう。 - 自身の強みを確認する
論理的思考力やコミュニケーション能力、課題解決力があるかを再確認してください。
(2) 企業研究を徹底する
- アプリケーションエンジニアの役割が明確な企業を探す
アプリケーションエンジニアとして働きたい場合、アプリケーションエンジニアとしての応募が分かれている企業を選びましょう。中にはシステムエンジニアとしての募集でまとまっており、入社後にアプリケーションエンジニアとしての仕事ができないケースがあります。 事前にどの程度自分の希望の配属が可能かを確認しておきましょう。 - OB訪問を活用
現場の声を聞くことで、自分のイメージと実際の業務のギャップを埋めることができます。
(3) 適切なスキルを身につける
- 基本的なプログラミングスキルやIT知識を学ぶ
アプリケーションエンジニアは最終的にプログラミングを行わなくなることが多いですが、設計を行う上で、プログラミングの基礎を理解していることは必要です。レビューや品質の担保のためにもプログラミングが自分の中で向いていそうかを確かめておくことが重要です。 また、ITパスポートや基本情報技術者試験を取得しておけると、全般的なIT知識があることをアピールできます。 - 業界知識を習得
志望業界について、関連する資格(例:金融業界なら簿記、証券外務員資格など)を取得することでアピールポイントを増やせます。
アプリケーションエンジニアは、お客様の業務に密接に関わりながら課題を解決する魅力的な職種です。この記事を参考に、自分の適性を確認し、効果的な就活を進めてください!