第四章
みんな知りたい!超極秘!学生が知らない優良企業の見極め方
第三章 3-1
鈴木
いろいろ業界については分かってきたけど、そもそも世の中にはどんな職種があるんだろう?
田中
鈴木
鈴木君、日本には業種のところで話した「東証33業種」、「TOPIX-17」などの業種に紐づいて、細かく分けると「約1万7000種類」以上の職種(企業の業種ではなく、働く社員の仕事の種類や役割)があるんだよ。(厚生労働省所管の独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の調査による)
田中
鈴木
ええ、そんなにたくさんあるんですか。
僕、そんなにたくさんの職種調べられないですよ...泣
田中
鈴木
大丈夫だよ!1万7000種類っていうのは、細かく分けるとっていうことだから。営業×各業種とかで数が増えるんだよ。営業も法人向け営業、個人向け営業とか細かく分かれるからそういう組み合わせを考慮すると数が大きくなっていくんだよ。
ただ、色々職種はあるけど、鈴木君が就職できる可能性のある職種は、大まかに分けると「営業」、「エンジニア」、「企画・マーケティング」、「事務職」の4種類になると思うから気にしなくて大丈夫だよ。
田中
鈴木
えっ!?どうして僕はその4種類しか選択肢がないんですか、、?
田中
鈴木
そうだよね、いきなり4種類って言われてもびっくりするよね笑!
順序立てて説明していくから安心して!まず最初に大きな分類分けから見ていこう!
会社は利益を生み出すプロフィット部門と、事務作業などのバックオフィス業務を行うコスト部門の二つに分けられるんだよ。
田中
鈴木
利益を生み出す方が凄そうな気がするんですけど、それぞれどう違うんですか
田中
鈴木
役割の違いだからどっちが上とか下とかはないんだよ。どちらも会社にはなくてはならない職種なの。
ただ、当然やってることが違うから待遇面など色んな面で差が出てくるから、鈴木君として合う方を選べばいいと思うよ。それぞれの特徴をまとめるね。
田中
鈴木
色々違いがありますね。やっぱり給料は利益を上げてるプロフィット部門の方が上がりやすいんですね。コスト部門は売上を上げてないから給料は上がりにくいのか。
田中
鈴木
そうだね、利益を上げれば上げるだけ給料で還元するって考え方だね。その反面、利益を上げることが仕事だから、利益を上げないと存在価値が薄くなってしまうプレッシャーもあるよ。一方でコスト部門は給料は低いけど、そのプレッシャーはないし、どの業界でも総務や人事、経理といった仕事はあるから業界共通したスキルは身につくね。
田中
鈴木
なるほど、確かに営業のノルマのようなプレッシャーはちょっと僕には厳しいかもです。。かといって給料が低いのは嫌だし。。
田中
鈴木
特殊な例としては、コスト部門の経理でも監査法人などの経理自体が価値の源泉となるような会社の場合は、プロフィット部門と捉えられるんだよ。
あとは、エンジニアや製造部門などもモノづくりとして作っただけでは利益を生まなそうだけど、それがないとビジネスが成り立たないモデルが多いし、エンジニア自身が自分の働いてるお客さん先に現場常駐して働くこと自体で利益を生み出してるケースもあって、プロフィット部門と捉えられることが多いよ。
田中
鈴木
なるほど!営業して頑張って売上を作ることがプロフィット部門だと思ってましたけど、他の道もあるんですね!給料は欲しいし、手に職つけられたら嬉しいので、そっちが僕に合いそうな気がします!
田中
鈴木
そうだね!確かに鈴木君にはあってそう!次はもう少し、細かく職種を見ていくよ。
今回は、営業職、エンジニア職、企画・マーケティング職、事務職の4つを比較してみるよ。
これは、さっき話した鈴木君が就く可能性のある職種。
メーカーの開発職とかは理系でないと難しいし、経理や人事とかのバックオフィスは専門的なスキルや経験がないと難しい。特に資格やインターン経験がない文系の鈴木くんが主に取り得る選択肢はこの4つに絞られるってこと!
田中
鈴木
確かに僕は理系職種は無理ですし、インターン経験もないのでそう言われると絞られますね。でも企画・マーケティングは可能性あるんでしょうか?
特にサークルで企画とかもしたことないですし、分析というのもあまりやったことないです。
田中
鈴木
そっか!それだとちょっと難しいかもしれないね!文系でもサークルや学生団体で代表として企画経験があったり、マーケティングのインターンに行ってる人もいるからあげてみたけど、新卒で完全に未経験の場合は難しいかもしれない。どちらかというと営業からキャリアアップとしてなることも多いから、入社後のキャリアとして認識しておくといいと思うよ!
田中
鈴木
ですよね、、ちょっと難しそうに感じていました!あとは事務職は待遇面だったり、今後AIに置き換えられるとかはよく聞くので選択肢から外れてくるかな、、うーん、、
田中
鈴木
そうだね、さっき言った監査法人で経理をやるとかだとプロフィット部門になるから待遇もよくなるし、キャリアも築けそうだけど、経理の専門知識もないだろうから残るは営業とエンジニアだね!
田中
鈴木
営業はそうですねー、待遇面は魅力がありますし、人と話すこと自体は居酒屋のアルバイトで接客してたので嫌いではないですが、ノルマだったりをずっと意識するのはちょっと疲れちゃいそうです。。
体育会系のイメージありますし、僕には合わなそうかなと。。
あとはエンジニアが残りですが、そもそも文系の僕がなれるんですか?理屈っぽいとは言われますし、サボり癖があるってまさに僕なんですけど、、!どういうことですか??
田中
鈴木
ここでいうエンジニアはITエンジニアのことだね!サボり癖がある人というのは少し語弊があるかもしれないけど、要はエンジニアの仕事はITを使ってめんどくさいことを効率化することなのね。だからサボり癖のある人は、めんどくさい作業を容量良く効率的にやる素養があるかもってことだね。怠け者とは違うから注意してね笑!
田中
鈴木
なるほど!僕は怠け者でもあります笑、、でも確かに居酒屋でも無駄な作業はすごく嫌ですし、いかに早くお客さんに料理を提供するかとかは考えながらやってますね!
ただ、全くITのことわからないんですけど、、大丈夫ですか?
田中
鈴木
確かに、、!鈴木君もしかしたら意外と向いてるかもしれないね!
もちろんIT経験があるに越したことはないけど、未経験でも教育してくれる会社も多いよ。IT業界の中にも色んな業界があって、この前業種のところで説明したようにBtoC向けのWebアプリを作っているところはIT経験が必要になるから難しい。でもBtoB向けにお客さんから依頼を受けてシステム開発をする業種は、お客さんとのコミュニケーションが必要だから、そこに長所があってさっきの素養がある学生を新卒未経験から採用して後からIT技術を教育するって会社は実は多いんだよ!
田中
鈴木
あっ、SIer(システムインテグレーター)ってやつですね!
田中
鈴木
そうそう、よく覚えてるね!
でも気をつけてね、エンジニアの中には別のケースもあってコスト部門に分類される場合もあるんだよ!
例えばうちの会社は商社だけど、そこのエンジニアさんは、社内向けのシステム開発や、みんなが使うPCの整備をしてくれてるんだけど、売上を作り出してるわけではないから、あまり待遇はよくないの。もしエンジニアを検討するんだったら、プロフィット部門に相当するような付加価値が売上につながるエンジニアを目指した方が同じようなことをやるんだったらいいと思う!
田中
鈴木
そういうケースもあるんですね、、!確かにどうせなら待遇が上がりやすいところがいいです!
田中
第三章 3-2
鈴木
プロフィット部門やコスト部門とかの待遇面を中心にみてきて、営業とエンジニアってところが鈴木君が気になってると思うんだけど、次はスキル面からも見ていこう!職種によって身につくスキルも様々。資格を持っていなくても、スキルがあれば転職に有利だったり、給料アップの可能性もあるよ。身につけたいスキルについても考えていこう!
田中
鈴木
僕は将来が不安な部分があるし、今後家族を持った時に安定的に待遇を得るためにも、ちゃんと将来性のあるスキルを身につけたいです!
田中
鈴木
さっきの4つの職種をまとめてみたよ!
鈴木君がいうように将来性のある専門的なスキルを持っていると、キャリアアップしやすいからおすすめだよ!
ただ、専門的すぎるスキルの場合、特定の企業でしか働けないこともあるから注意してね。ある程度、専門的且つ需要のあるスキルを身につけておくと良いと思う!
田中
鈴木
僕の中ではもう営業とエンジニアに絞っているんですけど、その中で言うとどうなんですか?
田中
鈴木
スキルの点で言うと実は営業は働いた企業でしか使えないスキルになるリスクはあるよ。根本的な営業能力はどの会社に行っても積み上がるけど、顧客基盤や業界知識などで転職したら1からとなるケースがあるから注意して。営業はどれだけ自分の馴染みのお客さんを積み上げたかが大事だけど、例えば食品業界の営業から金融業界の営業になったら今までお客さんになってた企業がお客さんにならなくなっちゃうこともあるでしょ?
田中
鈴木
確かに1から新規開拓とかは大変そうですね、、飛び込み営業とか僕は体力的に厳しそうです。。泣
田中
鈴木
あとは、お客さんの業界が変われば必要な業界知識も変わってくるの。さっきの例であれば、新しく金融や経済知識などまた1から勉強しないといけないのも大変なポイントだね。
田中
鈴木
なるほど、確かにどの企業でも通用するスキルを身につけるのが一番の安定に近づきますもんね。
田中
鈴木
そう言う意味だとエンジニアはおすすめだよ。ITスキルは広いから一概には言えないけど、どの企業でも共通して必要なスキルも多いから、しっかりとスキルを積み上げていけば無駄になることはないよ。業界共通の資格試験なども認知されていてこの資格を持っていたらこれくらいの知識があるっていう証明もしやすいの。転職する場合は資格が有利に働く場合も多いよ。
田中
鈴木
資格があるのは目標が立てやすくていいですね!ITスキルがすごい人がどこでも通用しそうと言うのは僕でも想像できます。
田中
鈴木
そうそう、あとは営業でもこの時代ITを全く知らないってのはちょっと厳しいしね。2020年から小学校でプログラミングの義務化が始まったし、そろそろ国公立のセンター試験に情報の科目が追加されるよ。お客さんもITを使って業務効率やコスト削減をしたいってニーズもあるから、この先のキャリア営業になるにしても教育をしっかりしてくれる新卒のタイミングでエンジニアになっておくのは賢い選択かもしれないね!
田中
鈴木
確かにそうですね、、!ちゃんとプロフィット部門のエンジニアであれば待遇もいいですし、将来性のあるスキルも身につけられる。まだちゃんとしたスキルはないですが、軽く授業でプログラミングをやったことがあって、ゲームみたいで結構楽しかったんですよね!まさか未経験から仕事にできるとは思ってなかったので忘れてましたが頑張れば向いてるかもしれないです!
田中
鈴木
そうだね、鈴木君の接客で培ったコミュニケーション能力も活かせるしね。新人の教育はとても充実してる企業が多いし、資格試験など目標を持って努力していけばITスキルの方も身についていくと思うよ!
田中
鈴木
確かに、、!田中先輩僕決めました!消去法的にも、色んな自分の適性を考えてもプロフィット部門のエンジニアってところが一番あってる気がします!
全く検討してなかったのでびっくりしてますが、エンジニアを目指すことにします!
田中
鈴木
うん、私から客観的にみてもいい選択だと思うよ!
田中
鈴木
ありがとうございます!頑張ります!
田中