鈴木

働くうえで大事な要素のひとつがお給料。鈴木君は企業選びの時にどのくらいのお給料がいいかって考えたことある？

田中

鈴木

そうだなぁ。まず、鈴木君は、「額面」と「手取り」の違いを知っているかな？

田中

鈴木

例えば年収300万円の会社に入社しても、300万円全てを鈴木君がもらえるわけではないのよ。

田中

鈴木

よくいう年収◯◯円、というのは「額面」のこと。実際には、額面から保険料や税金が控除されて（引かれて）いるから、「手取り」はもう少し少ない金額になるよ。大まかに額面の「7割から8割」くらいが手取りと思っておけばいいよ。ちなみに、よくいう年収◯◯円の中にはボーナスも含まれていて、毎月もらえるお給料はそれを差し引いて12で割った金額になるんだよ。

田中

鈴木

鈴木君がやってるアルバイトだと控除されない一定金額以下の年収のケースに該当してただろうから意識しなくてよかったかもね。
こういった税金は国や市区町村に納められたり、健康保険や労働保険、雇用保険といった様々な目的で納められて、私たちの生活を支えてくれてるんだよ。
例えば、病気になった時に病院に行く時の医療費は3割負担とか聞いたことあるでしょ？
私たちに必要なサービスが安く使えるのも税金のおかげなんだよ。

田中

鈴木

ボーナスは一般的に夏と冬の年2回支給されることが多くて、基本給の数ヶ月分という形で計算されることが多いわ。「大企業だと2〜3ヶ月分/1回」、「中小企業は1〜2ヶ月分/1回」程度の金額になると言われていて、毎月のお給料とは別に支給されるんだよ。
これらも年収の中に含まれているから毎月のお給料はもう少し少なくなることは意識しておくと日々の生活を意識しやすいと思うよ。

田中

鈴木

確かに会社業績などで仕方なく一時的にボーナスがなし！という企業もあるね！でも必ずしもブラックというわけではなく、そもそも最初からボーナスがない会社も多いんだよ。外資系企業なんかが多いけど、年俸制でボーナスが毎月の給料に含まれるような給与形態もあるから事前に企業の応募条件を確認しておいた方がいいよ！

田中

鈴木

そうだよね！私も当時わからなかった！
そしたらまずは年収300万円の場合の生活費の例を見てみよう。
年収300万円でボーナスありの場合、ボーナスを引いた毎月の額面が約21万円くらいで、手取りは16〜17万円くらいになるよ。だからこんな内訳が予想できるわ。
一部の例外はあるけど、新卒の場合は基本的に大企業でもこのくらいの年収からスタートするところが多いよ。

田中

鈴木

そうだね、家賃に予算をかけすぎてしまうと生活費が苦しくなる可能性があるからね！
私もそうだったけど、この時期は実家から通ってる子も多いかな。

田中

鈴木

そうだね。この年収の時は都内や関東近辺の実家から通うか、郊外で一人暮らしをして片道1時間程度の通勤する人が多いイメージかな。
同期との飲み会で交際費も重なったりするし、毎月の収支はギリギリもしくはちょっと赤字で、ボーナスで赤字分を補うような生活をイメージしてもらえるといいかも。

田中

鈴木

そうね、共働きならまだしも専業主婦家庭はかなり工夫が必要だと思うわ。食費を節約したり、好きなことを我慢したりしながら生活している人もいるみたい。欲しいものをみつけても買う余裕がないと断念する方や、遊びに行く余裕がなくてストレスが溜まったって話も聞いたことあるわ。

田中

鈴木

購入代金や維持するための費用が高額なマイカー購入に関しては、年収300万では断念する人が多いみたい。この時期はあまり余暇にお金を使わず、しっかり仕事に集中して力を貯める時期だね。

田中

鈴木

それじゃあ、年収が500万円になるとどんな暮らしになるかか見てみない？入社したばかりの頃は、みんな収入も少なくてカツカツかもしれないけど、平均年収が高い企業であれば、入社3年目の25歳くらいから少しずつお給料も上がっていって、30代、40代と年齢が上がるにつれて更に増えていくから、マイカーも夢じゃないと思うよ。

田中

鈴木

年収が500万円になると、だいたい手取り月収が26万円。
年収300万円場合と比較すると、貯金やその他好きなことに使える金額も増えて、少し余裕のある生活ができそうだね。お家選びも、少し選択肢が広がりそう。
家を買う場合は都心部というより少し郊外になるかな。

田中

鈴木

そうだね、だけどあまり使いすぎちゃダメだよ！大体手取りの10%から20%は貯金しておくのが理想的って言われてるから。いざという時のためにもね。
子供がいたとしても、教育費を考慮してもある程度の貯金をしながら生活が送れそうだね。趣味や家族でのレジャーも楽しめそうだね！

田中

鈴木

そうだね、お金はとっても大事。入る会社によって上限も決まってくるからしっかり選ぼうね。ちなみにこの年収だと車の購入については、高級車でなければ問題なく購入できるよ！
次は年収700万円の生活をみてみよう！

田中

鈴木

年収が700万円になると、だいたい手取り月収が32万円。大手企業だと30代前半で到達することが多いよ。
年収500万円の場合と比較すると、貯金やその他好きなことに使える金額も増えて、より余裕のある生活ができそうだね。都心部でローンを組んでマイホームの検討もできるようになるね。

田中

鈴木

都内のタワーマンションはまだこの年収だとちょっと厳しいかも。
でもほとんどの一般的なお家は検討できるようになってくると思うよ。

田中

鈴木

年収1000万円になると、手取り月収はだいたい45万円ほど。
1人暮らしであれば、貯金も十分にできるし、結婚して子供がいたとしても貯金をする余裕がありそうだね。この年収の人はとてもいい家に住む人も多くてタワーマンションも夢じゃないね！
年収1000万円は桁が変わるからかよく成功のステータスのように語られることも多いよね。ちなみに年収1000万円以上の人は全体の5%程度なの。
だからそういうイメージがついたりするかもね。

田中

鈴木

そうだね、大手でも限られた企業しかこの年収には達しないよ。あとは出世して役職についたりすると達成する場合も多いね。
あと年収が1000万円以上になると、日本は累進課税と言って税金がどんどん高くなっていくの。年収1000万円の場合は年間200万～300万円の税金や社会保険料がかかり、手取りは700万～800万円くらいになるのよ。たくさん稼ぐけどたくさん税金を納める必要があるね。ちなみに、手取りで1000万円を稼ごうと思うと、額面では1500万円ほど必要だね。

田中

鈴木

そうだね、人それぞれ理想の生活が違うからどのくらいの生活がいいのか鈴木君も考えてみるといいと思うよ。
あと当然お給料をたくさんもらえるということは、他の学生からも人気企業で競争も激しいし、責任の重い難しい仕事が多いってことでもあるよ。盲目的にお給料が高いところを目指すんじゃなくていろんな面から捉えられると後悔のない選択ができると思うよ。

田中

鈴木

確かに鈴木君はバリバリ仕事！って感じじゃなさそうだもんね。人それぞれだしいいと思うよ。大事なのはこういうことをちゃんと理解して自分で納得して決めることだから！
どれだけ頑張っても企業によって給料の幅も変わるから自分が欲しいお給料を会社がくれるかもちゃんとみておくといいよ。
企業ごとの平均年収の詳しい内容については、
平均年収についてもっと詳しいデータを知りたい方はこちら
に記載してあるから気になったらみてみてね！

田中